事業承継コンサルティング株式会社(03-3527-9033)は、事業承継とM&Aを専門としています。株式評価と会社売却のご相談は無料ですので、お気軽にお電話ください。(当社はM&A仲介ではなくアドバイザーです。)

経営者に役立つ企業経営のノウハウや、事業承継の最新情報を分かりやすく解説します。

M&Aで会社売却した後、多額の金融資産をどうするか?

M&Aで会社を売却したオーナー経営者は、その売却代金として多額の現金を受け取ります。受け取った現金は預金として所有してもよいですが、一般的には金融機関を通じて金融資産を購入し運用することになります。つまり、M&Aを通じて、企業オーナーは金融資産家へ転身するということです。

金融資産家の相続対策は、「不動産投資」と「贈与」です。

まず、相続・贈与における相続税評価を整理してみましょう。保有する財産のポートフォリオを最適化という観点からは、相続税評価の低い資産に組み替えることによって税負担を軽減することができます。

現金・預貯金 額面そのまま
土地(自用地)
(更地、自宅の敷地)
路線価×調整率×地積
(路線価は公示価格の約80%
 土地(貸家建付地)
(アパート・マンションの敷地)
自用地の評価×(1-借地権割合×30%
(借地権割合は60%~70%の地域が多い) 
 建物(自宅) 固定資産税評価額
(固定資産税評価額は建築価格の50%~70%程度) 
 建物(貸家)  固定資産税評価額×(1-30%

相続対策として、銀行から資金を借入れてアパートやマンションを建てることが効果的です。以下、簡単な数値例で説明いたします。


例えば、個人で1億5千万の借入れをして、自己資金1億円と合わせて2.5億円のアパート(建物1億円、土地1億5千万円)を取得したとしましょう。

この場合、アパート建物は上記の表の通り「貸家」ですから、相続税評価は、固定資産税評価額×(1-30%)となります。すなわち、建築価格1億円×50%×(1-30%)=約3,500万円です。時価の35%程度まで評価を下げることができました。

また、アパート土地は「貸家建付地」ですから、相続税評価は、自用地の評価×(1-借地権割合×30%)となります。すなわち、公示価格(=時価)1億5千万円×80%×(1-60%×30%)=9,600万円です。時価の64%程度まで評価を下げることができました。

そうしますと、純資産価額は、3,500万円+9,600万円-1億5千万円=ゼロ(マイナスの場合はゼロ)となります。
 借金してアパートを建てる!
 科目 時価
(取得価額) 
相続税評価   
 アパート建物  1億円   3,500万円  貸家 
 アパート土地  1億5千万円   9,600万円   貸家建付地
 銀行借入金  ▲1億5千万円  ▲1億5千万円   
 純資産価額  1億円   ゼロ   節税に成功

このように、不動産と借入金の評価方法は相違しています。すなわち、アパート・マンション建築については、時価と相続税評価にズレ(時価>相続税評価)があるのに対して、借入金は時価と相続税評価が一致(時価=相続税評価)しています。そこで、このズレを利用して相続税評価を引き下げるのです。


近年、M&Aした後の資産家がタワーマンションを購入する事例が増えています。事業承継対策が終わったら、その次に相続対策が待っていることを忘れてはなりません。


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一橋大学大学院商学研究科修士課程修了(経営学及び会計学専攻)、監査法人、投資銀行にて多数の事業承継を指導
公認会計士、税理士、中小企業診断士、国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会検定会員)
日本公認会計士協会経営研究調査会「事業承継専門部会」委員。

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